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ブログアフィリエイトでアイルランドの旅 #6 ドニゴールへ

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ドニゴールへついに僕は憧れの地、ドニゴールへと向かった。急行バスでの一本道。アイルランド最果ての地。先へ行けば行くほど何も無かった。

2月10日

 こちらに来て、完全な朝型になった。
 だいたい、6時頃寝て、3時か4時には起きる。

 時差によるものだろう。
 日本時間で言うと、夜中3時に寝て、昼12時に起きてることになる。

 こちらでは日照時間が少ない。
 朝8時ぐらいにならないと日が上がらず、夕方5時ぐらいになるともう真っ暗である。
 そして夕方には必ずといっていいほど、小雨がぱらぱらと降る。

 日本でガイドブックをみたとき、風が強くて傘など無意味だ、カッパにしないさい
 みたいな記述をどこかでみたので、もってきたが、カッパなど誰もつけない。

 折り畳み傘で十分である。
 カッパはかなり要らない。

 朝真っ暗な時間にのそのそ起きて、誰も起きていないので、
 この時間に、この日記を書くことが日課になりつつある。

 しんとした静けさが、昨日の振り返りを手伝ってくれる。

 やがて、6時ぐらいになると、日本の人が上がってきた。
 聞くと大学生だと言う。
 法律を勉強していて、今年卒業する予定だそうだ。

 実は同じ飛行機で来た人で、空港でちらっと見かけているのを覚えていた。
 ロンドンに着いた後、僕はダブリンへ来たが、彼はコークへ飛び、
 その後、バスに揺られて、ダブリンへ来たのだと言う。

 バスの揺れがひどくて、気持ち悪くなったと言う。
 だから、今日は一日、ダブリンでのんびり過ごすそうだ。

 他にも、人種差別のこととか、英語が難しいねということや
 ダブリンの見所や、このホステルなかなかいいじゃん、というようなことを話した。

 日本人と話すのは久しぶりだった。
 アイルランドにも日本人は多いらしいが、それより多いのは中国人である。

 日本人と中国人の違いは、なんとなく見て感じて、区別がつくのだが、
 なぜか、日本人同士話しているところをみないし、話し掛けづらい。
 なぜなのか。

 そんな中、ひさしぶりに話した日本語は
 不思議な安心感を僕に与えてくれた。

 また、話しやすい人だとも感じた。
 一緒に朝食を食べ、アフィリエイト収入でここに来たことを伝えたら
 すこぶる驚いていた。

 このブログのアドレスを伝えて、分かれた。

 そして、今日はいよいよ、ドニゴールにバスで向かう。
 昨日、一緒に過ごした、カリフォルニアの人達となごりを惜しんだ。
 もう、すっかり友達になってしまった。
 彼らはフレンドリーでオープンだ。
 見知らぬ外国人である僕を、最初から友達のように扱ってくれた。


 メールアドレスを交換し、このブログのアドレスを伝え、ハグをした。
 ハグという挨拶。
 お別れの挨拶として、抱きしめ会う。
 最初は恥ずかしいものがあったが、
 今は安心感を感じる。

 good luck!と言い、
 バスセンターへ向かった。

 途中、道に迷い、例によって、出発時間ギリギリに乗り込んだ。
 そして、バスは出発した。

 

 ダブリンからドニゴールの直通バス。
 4時間ぐらいかかる。

 今は何かのキャンペーン中らしく、バス代が安い。
 一人10ユーロ、約1300円である。

 東京から新潟ぐらいが1300円でいけると考えてみれば
 実に安い。

 バスはダブリン市街を抜け、高速道路へ入った。
 アイルランドのバスはやたらと速い。
 街中を走るバスも、インタークーラターボなるものがついており
 とにかくパワーがある。

 それに加え、運転手が猛々しい。
 猛然と砂埃を立てて、走る。

 更には、ここの人は、車を洗わない。
 見る車、見る車、砂埃で汚れており、洗う気配を感じない。

 そういう意味で、ここの道路をみていると、少々恐ろしくなる。
 人間味を感じない。
 レンタカーを借りて、運転する気にはなかなかなれない。

 ダブリンを抜けると、そこにはひたすら、緑の草原が広がっていた。
 行く先々、ずっと、緑の草原。
 エメラルドの国と言われる所以である。

 

 

 途中、羊や、牛や、馬があたりまえにそこにいる。

 

 時々、ラピュタに出てくる炭坑街のような、小さな街が出てきては
 もとの草原に戻った。

 中間地点で、トイレ休憩がとられ、
 そして出発した後からは、
 先へ行けば行くほど、何も無いかのような、感じだった。
 はじめは草原などがあったが、
 ドニゴールが北のほうにあることもあって、
 だんだん、その草原すらなくなってきた。

 

 葉のついていない木々が立ち並び、
 どんよりした雲から、時々顔を出す太陽が織り成す風景は、
 神聖とも、奈落の底ともとれる荘厳さを見せ付けていた。

 先へ行けば行くほど、本当になにもなくなっていった。
 あるのは岩山と道路と、木。

 まるで、銀河鉄道の夜の最終駅、石炭袋に辿り着こうとしている
 カンパネルラ、だった。

 

 なにもない。

 なにもないということは、なんとなく、感じていた。
 ドニゴールという地名を聞き、そこにエンヤが住んでいると聞いて、
 多分、なにもなにところなんだろうなと感じていた。

 不思議な気分に陥っていた。

 僕はいい人なのか、悪い人なのか。

 自分はもしかしたら悪魔なんじゃないか。
 闇の人間ではないか。

 そう思うことがある。

 時々、自分という存在を、みっともなくて恥ずかしい存在だと感じることがある。
 そして、その恥ずかしさが故に人との間に距離をとる。

 

 着く前に、ここはドニゴールですか、と前の席の女性に聞いた。

 「ちがうよ。」

 後ろの席のおじちゃんが言った。

 「次の駅だ。」

 「ありがとう。」

 「ドニゴールに行くのかい?」

 「そうです。」

 「あそこはいいところだ。」

 にこやかに答えた。
 その笑顔が、本当にヨーロッパの陽気でのんきなおじさんという感じで
 一目でいい人なんだということが伝わってきた。

 ドニゴールは、アイルランドの中でも特に人が優しいと聞く。
 その優しさを垣間見た感じがした。

 やがて、ドニゴールに着いた。
 石で出来た家。
 立ち並ぶパブ。

 日本で言うと、まるで辺境の温泉街といった風情だった。

 どこに泊まるか、あらかじめ決めないで来た。
 とりあえず、安宿に泊まり、
 明日一日かけて、過ごしやすい宿を探そうと思っていたので
 ユースホステルの道を尋ねて、そこへ向かった。

 歩いて行ける、すぐそこだと聞いたが
 実際に歩いてみると、結構な距離があり、
 途中何もなく、日も沈んできて、行った先で部屋が満室だったらどうしようと
 不安になった。

 ふと、車が止まった。

 「荷物が重そうだ。乗りなよ。」

 「本当?ありがとう!」

 車に乗せてもらった。

 いい感じのおじさんだった。

 「ジャックだ、よろしく。」

 「ozです。はじめまして。」

 車が走り出した。

 「どこから来たんだい?」

 「日本からです。」

 「おお、日本か。そういえば最近ebay(世界的なオークションサイト)で台湾の人と取引をしたよ。
 あ、でも日本と違うか。全く違うか。」

 のんきな人だった。
 しかし、こんなド田舎でも、インターネットが通じていると知って、
 少し安心した。

 「なにしにきたんだい?」

 「僕はアイルランドの音楽が好きで、特にここドニゴールの音楽が好きなんです。」

 「そうなのか!

 なら、いいパブを紹介してあげよう。

 明日、そこにはいいミュージシャンが来るんだ。

 ホステルはここだ。

 明日も、この宿にいるかい。」

 「はい。」

 「じゃあ、9時に迎えにくる。一緒にいこう!」

 「是非!」

 ということで、明日はお呼ばれすることになった。

 なんて、優しいんだろう。

 僕は今まで、インドなどいくつかの国をいってる。

 下心のある親切は、なんとなく分かる。

 しかし、ここの人は本当に親切だ。

 ホステルへ辿り着いた。

 ハウルの動く城にでてくる、ヒンという犬によく似た犬が
 しっぽおもいきり振って、僕を出迎えてくれた。

 「誰かいますか?」

 「はい、いますよ、ここですよ。」

 40代ぐらいのにこやかなおばさんが出てきた。

 「今晩、泊めてもらえませんか。」

 「are you good man?
  あなたはいい人ですか?」

 そう聞かれた。

 「yes Im good man」

 即答した。

 「なら、いいわよ。私の名前はリンダ。」

 「おずです。はじめまして。」

 面白い人だった。
 見たことあるキャラだなぁと思っていたが、
 誰だろう。思い出せない。
 まるで、物語に出てくるような不思議な世界観を醸し出していた。

 1泊12ユーロ。
 安い。

 一通り、部屋の使い方を聞いた上で、
 昼ご飯を食べていないことに気がついた。

 ここアイルランドのユースホステルは、基本的に夕食はでない。
 近くの売店でサラダを一式買って、食べた。

 ギターを弾いた。
 アイルランドに来て、初めてギターを弾いた。

 矢井田瞳の見えない光、
 奥田民夫のMOTHER、羊のあゆみ、
 バンプオブチキンの車輪の唄などを軽く歌った。

 不思議と歌い易かった。
 なんだろう、この歌い易さは。

 まるで、空気が、誰かが歌うのを待っていたような、
 響きが通る空気だった。

 他の部屋の人が帰ってきた。
 みな、妙な東洋人がギター弾いているということで
 どやどやと入ってくる。

 フランス人らしい。
 黒人もいた。
 黒人と白人の仲がいい。

 フランス語は話せないのか、と聞かれ
 話せないと言うと、少々残念そうだった。

 面白い黒人の人がいた。
 英語を習いたてなのか、
 えーと、うんと、と言いながら、英語で話し掛けてくる。

 「日本といえば…エレクトロニクス!!」

 「30分後、僕の為に唄を歌ってくれ!」

 さんまのからくりテレビに出てくるボビーだと思って、好きになった。

 どうも肌寒い。
 バスに乗っている時から、変なセキが出始めていた。
 体を冷やしたのか、水がよくなかったのか、なんなのか。

 体のふしぶしが痛い。
 もしかしたら、旅の疲れが出たのかもしれない。

 その日は夜7時に眠った。

 夜中熱が出た。
 本格的に風邪だった。

 しかし、なんであれ、きたかった、ここドニゴールに
 自分の体を運ぶことが出来たのだ。
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